音符を読むということ

「今度の新しい曲はどんな曲かな?」って、生徒のみなさんはまず、課題のページの全体に目を向けると思います。

幼児のお子さんだとそのページに描かれたイラストに目を向けたり、イラスト全体の色調から

イメージを捉えてみたり・・。

 

さて、その後はいよいよ譜読みを始めるわけですよね。

譜読みって、その曲を弾こうとした時に、まず子どもたちが最初に出会うエネルギーが必要な段階です。

 

良い課題の出し方ってどんなかな??って考えてみることがあります。

これって、どの角度から見るかですごく違いがあると思うのです。

 

まず生徒さん側からすると、「すぐに楽に、楽しく弾ける課題」ですよね。

 

それから、おうちの方の視点で考えてみることにします。

そうすると、お子さんが毎日いきいきと、楽しく練習してくれる様子が続くことが望ましいかと思います。

嫌がらないで練習しやすい段階までにレッスン中に一緒に譜読みし、課題を持ち帰ってもらうと、おうちでは比較的やる気につながりやすくなります。

 

では先生側の立場なら?

これはおうちの方の視点でも言えることだと思いますが、色々な考え方があり、どれが正しいのかなんて一概には言えません。

ですから、あくまで私が考えるならですが。

やはり早い段階から最初から音符を拾い、音に起こしていうという作業を自分でできるように導くことが大事だなって思います。「次はこの曲チャレンジしてみてね」とか「この中で好きなの弾いてきていいよ」とかポンッと最初から一人で向き合える課題の出し方になります。

魚を一緒に釣ってあげるのではなく、釣り方を教える、という感じですね。

 

これは、譜読みが苦手な子だと疲れます💦

「なんか練習やりたくないなー」ってすぐに思えちゃいます(笑)。

負けず嫌いさんだと、解放された中でどんどん進めたり、一人でこれってどうするんだろう?って「考える」「想像する」ことに時間を使うようになります。

ですから、その子その子で時期やタイミングをみて色々な課題の出し方をして、最終的に一人立ちできるところを目指すようにしています。

 

そうなると、ある程度定着するまでは、繰り返し、丁寧に(できれば楽しく)読譜の勉強をすることはとても大切です。

また音符一つ一つが読めていても、楽譜全体となるとしりごみしたり、面倒がってしまう子は小さいうちは珍しくはないのです。

だからこそ、やる気に繋がる声掛けとか、レッスン内容である工夫は日々必要な気がします。

何年この仕事をしていても、「これでいいのかな?」って思います。

「これでいいのだ」(バカボンパパじゃないですけど)よりは「これでいいのかな?」って迷いながら

頑張ろうって思える自分の方が、らしい気がします。

 

家で心地よく、楽しく弾ける課題は嬉しい🎶

そんな日も沢山あって良いけど、それだけじゃもったいない。

苦戦する日も、スイッチ入れる日もあるから、心も大きくなる。

転んだり、躓く時がこないように先回りするんじゃないくて、生徒さんたちを信じたいです。

 

 

 

2018年4月20日 | カテゴリー : ピアノのこと | 投稿者 : 織田ピアノ教室